年の瀬に知能が消滅しました。
アトミック・ブロンド
冷戦末期のベルリンでスパイたちのアクション&騙しあい。ああ、面白アイテムを使わないちゃんとしたスパイを観るのは初めてだ。
青みがかった寒々しい映像が格闘アクションに意外と合う一方で、音楽のチョイスは訳が分からなかった。当時の音楽事情に精通してると違うんだろうか。シーンや映像と全く合ってないと思う。
スパイアクションというとスタイリッシュで華麗な主人公の立ち回りを想像するけれど、というか実際シャーリーズ・セロンの立ち回りは美しいのだけれど、敵方のザコ連中が妙にタフで、その結果互いに延々と痛打を叩き込み合うという隠密感ゼロの戦いになっていて、うん、まあ、期待したものとは違ったよね。これはこれで面白かったけども。
ストーリーは大オチ含め「ああそうだったんですか」とだけ。俺が話を理解できてないだけなのか、いまだにソフィア・ブテラ扮するフランススパイの必要性が分からない。彼女の割れアゴばっか気になっちゃったよ。
マイティ・ソー バトルロイヤル
シリーズ未見なのに、ハルクが出てくる予告が楽しげでおもわず3作目からの観賞。アヴェンジャーズが誇る2大脳筋のベタなコントを観ることができる快作でございましたよ。
マーベル映画の中ではかなりコミカルな方で、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーにノリが近い。ソーもハルクも作品を重ねるにつれてどんどん頭悪くなってきてる気がする。最高じゃないか。
安定したロキのろくでなしぶりや、さすがに慣れてるソーの対応、それらを踏まえた上でのラストの会話シーンなんかもいいね。
どんどん尺が伸びていくスタン・リーおじいちゃんのカメオ出演シーン、深刻なアスガルドの危機なのに延々繰り返されるコント、収拾のつかないオチ。
それでもきっちり面白いんだからむしろ呆れる。マーベル映画のチームものは本当に外れがないね。
GODZILLA 怪獣惑星
これゴジラである必要まったくないよね。
ゴジラによって既に地球の文明は崩壊していて、宇宙に逃れ放浪していた少ない地球人類&宇宙人が地球を取り戻すためゴジラに再び挑むと。そんなんオリジナルSFアニメにでもしときゃいいのにな。
ゴジラという圧倒的存在に近代兵器で立ち向かう絶望感とそこからのブレイクスルーが観たいのに、なんだかすごいテクノロジーがすでにあるし、作戦がどうにも大味で緊張感がない。空飛ぶバイク部隊がひゅんひゅん飛び回って善戦してたけど、そういうんじゃないだろ。そんなの熱線一発で全部焼き払ってこその怪獣映画と違うのか。
文明崩壊後で地球には守るべきものが大してないのも緊張感のなさを後押ししてしまう。そんな中、ゴジラ絶対殺すマンの主人公の怨念だけで全編押し通すのもなんだかなあ。
三部作らしいので、全部観ないとちゃんと評価はできないけれど、知らずに観た人間に続きを観たいと思わせなきゃ失敗だよねえ。俺は続きはNETFLIXに来てから観ればいいやと思っちゃった。むしろ観ないかも。
むっちりしたゴジラのデザインは好きです。
シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア
何これ福田雄一が撮ったん? ってぐらいにグッダグダのコメディで良かった。こういうどうでもいい感じの笑いって海外にもあるんだなあというのが新鮮な感じ。普通にあるんだろうけど、わざわざバイヤーが日本に持ちこまないんでしょうね。
ニュージーランドで共同生活を営むヴァンパイアたちの生活を追ったドキュメンタリーという体。食器を誰が洗うかといった些細なことで揉めたかと思えば凄惨な人死にが出たりする。空を飛んで喧嘩をする一方で、画面の端でぺちんとビンタしてたりする。その細かい所作がいちいち妙に面白い。
人間社会に溶け込むデミヒューマンがそこそこ楽しく暮らしてますよってだけの話で、観てるこっちもそこそこ楽しくなれます。好みは分かれるタイプの映画ですが。
ラバランチュラ 全員出動!
火を吐く巨大溶岩蜘蛛が大量発生してロサンゼルスを襲います。
俺は定期的にこういうB級パニック映画を摂取しては褒めてるので、大層バカっぽいという自覚はあるんですが、実際面白いんだもの仕方ないよね。
かつては人気ヒーロー役だった落ちぶれ映画俳優が、家族を守るために戦い、ひいては街を救う本物のヒーローとなっていく。アカデミー賞作品である「バードマン」と一体何が違うと言うのだよ。*1
こういう映画を観るときはあらかじめ頭のネジを緩めてかかるのが肝要で、作中に出てくる謎ロジックはすべて「ああそうなんだぁ」で受け流す技能が必要となります。それさえ出来れば、この映画は非常に熱い作品に化けるのです。
同社の「シャークネード」シリーズが主人公ネイトと嫁さんの無双系映画であるのに対して、本作は撮影所クルーたちとの共闘がいいんだ。自然災害と戦うシャークネードに対して、こちらはあくまでクリーチャーとの闘いなんで、奇想天外方面にぶっ飛ばずにギリギリ踏みとどまってる感じ。どちらも最高に面白い。
ジャスティスリーグ
ああ、ちゃんと面白い。良かった。
スーパーマン亡きあと「自分の能力は『金持ち』だ」と吹っ切れたブルースたんが地球の危機を救うため、メタヒューマンを集めたチームを結成する話。
身も蓋もない言い方をすれば「DCのアヴェンジャーズ」なんだけど、お祭り映画なのにどうしても根の暗さというか陰の気を隠し切れないのが大変業が深い感じで好きです。ザック・スナイダーが撮るとみんなこうなるんだろうか。
ソロ活動してたぼっちばかりを集めた結果の微妙な距離感、特にバリー君のコミュ下手にはシンパシーを感じずにいられない。このままリア充のアヴェンジャーズとのコントラストを保ったまま続いてほしいもんですね。ああ、褒めてますよ。
サイボーグさんが寝て起きたら飛べるようになってたってくだりが雑で好きです。
あとまたこの画像貼っとこ。
ガールズ&パンツァー 最終章 第一話
面白かったけども。フルプライス取っていいからちゃんと区切りのいいところまでやってほしかった。すごく面白かったけども。
学園艦の深部に別の文化圏があるのがよかった。蓬莱学園的な。
続きをみるまで評価は保留。
新感染 ファイナル・エクスプレス
疾走する特急電車という限定状況、逃れられない閉鎖空間でのゾンビ禍という、もう聞いただけで面白そうな韓国映画。実際、2017年に観た映画の中でもトップクラスに面白い。
もう勘弁してくれといいたくなる勢いで畳み掛けられる危機的状況。全く心の休まる隙がなく、なればこそ没入できる。もうやめたげてよぉ!! と。
この映画、主人公が基本的に自分と娘のことしか考えてないクソ野郎なのがリアル。赤の他人を守るために体を張るヒーローはカッコいいんだけど、頼もしすぎるキャラクターだとピンチの演出がどうしてもぼやけてしまう気がするので。
それにそんなエゴイストが娘を守るためならば背に腹は代えられぬと他の乗客と共同戦線を張って背中を守り合うというのもアツいじゃないですか。
ゾンビものといえば人間ドラマ、つまりは生存者同士の内輪揉めも定番ですが、その辺の描写も実に秀逸。エゴを隠さないのは主人公だけではなく、モブ乗客だってそう。場面場面を丁寧に仕込んであるから、どの人物の行動原理も納得がいくし、その末路にはカタルシスすらある。
ツッコミどころはなくもないのだけれど、ホラー映画にありがちな「明らかに愚かな行動をとる人間」がいないのが非常にポイント高い。皆がそれなりに合理的な行動をとった結果の大惨事というのはきちんと描けるのだよね。
ゾンビものといっても即時感染の凶暴化ウイルス系。腐敗する暇もないし銃火器も登場しないのでグロは少なく安心して観られます。脚本的にはちっとも安心する暇なんかないんだけれど。
仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイド with レジェンドライダー
最近の平成ライダーは観ていないのですが、敵ライダーが大槻ケンヂだと聞いたので。オーケンは何をやってもオーケンだなあ。
主役はオーズでした。映司とアンクのための映画だよねこれ。
フォーゼの弦太郎も相変わらずバカで元気で良かった。
鎧武は何で出したんでしょうってぐらい扱いがぞんざいでした。
あとのライダーは知らん。
カンフー・ヨガ
はい。観るとバカになるやつです。タイトルだけで分かるようになっている親切設計。
インド人美女からの依頼で古代の秘宝を追う考古学者のジャッキー。同じく宝を狙うライバルをカンフーとヨガの力で
ここまで書いて馬鹿馬鹿しくなったのでやめますが、このみすず学苑みたいなポスターは概ね正しくこの映画の内容を表しており、つまりストーリーは犬に食わせとけばいいということがお分かりいただけるかと思います。
ヨガの力を使って長時間息を止めることで水中洞窟を抜けたり、カーチェイスからの大クラッシュで空中に跳ね飛ばされた車から物理法則を無視してスッと降りたりといった最高すぎるシーンが多々あるのですが、俺が特に気に入ってるのは隠された遺跡の扉をとあるギミックで開けるときのセリフ。「インディージョーンズだ……」。それ言って良いんだ。
あとヨガの力は水に潜るときにしか使いませんでした。
インド映画をとことん適当に解釈した素晴らしきラストシーンも知能が終了するのでおすすめです。
還暦過ぎてもジャッキーの動きは素晴らしいキレ。ただ、ちょっと軽く見えるのをカンフー映画独特の音でごまかしてる気が。往年のプロレスファンはジャイアント馬場が動いてるのを見るだけで大喜びしていたと聞きますが、ジャッキーもそういう伝統芸能の領域に入っていくんでしょうかね。
前の
*1:答え:全部