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ただ、飯を食うために大阪へ その4

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 あらすじ。4日目は「きれいな大阪」って感じだった。梅田周辺はちょっと歩くだけで街の様相がガラッと変わるので歩きがいがあるというもの。 

 

2016/05/19

 5日目。これまでに増して観光需要のないところに行く予定。

 

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 朝食は昨日買った堂島ロール。相続。遺産分配。皿代わりの新聞紙にはおよそロールケーキに似合わないワードが踊る。せめてコボちゃんの面に乗せるべきだった。

 生クリームってうまいよねえ。この断面のぽこぽこした質感は下手なデコレーションよりもよほど食欲を誘う。

 外側のスポンジはふわふわというより、もちっとしてる。どっしりした生地をベースに軽い生クリームをたっぷり頬張る。なんと贅沢な朝食であろうか。

 カットじゃなくて一本丸ごと買ってもよかったかも知れん。

 

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 さて、朝飯食って向かうのは東西線・御幣島駅。大阪出身の同僚にすら「どこだそれ」と言われるマイナー駅を俺は最寄りとしていました。

 東京から引っ越すに当たり、部屋探しは出張時の空き時間でする必要があって、不動産屋が推してきた自社管理物件にテキトーに決めてしまったというのが実情ではあります。とはいえ北新地から3駅で便利なんですよここ。

 

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 住んでたマンションは「駅徒歩3分」だったけど、改札から駅出口までの通路が無駄に長く、見るだけで軽く疲労するという。久しぶりに来たら相変わらず長かったので思わず写真を撮ってしまいました。カギ形になっているから見えないけれど、2つ見えてる黄色の看板のさらに向こうにまで道が続くんだぜこれ。

 

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 この辺は町工場が立ち並ぶエリアで、朝に散歩すると働くみなさまのラジオ体操が聞こえてくる。こういうTHE・工場といった趣の馬鹿でかい扉とトタン張りの壁が好き。

 

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 大野川緑陰道路。

 御幣島は裏道でもトラックがゴロンゴロンとひっきりなしに通るのであんまり空気のいいところではなかったけれど、こういういい感じの散歩道もあったりして住むには悪くなかった。

 この後、図書館やエディオン御幣島店(当時はミドリ電化)、スーパーマルハチ御幣島店などお世話になった店をフラフラ巡るが、流石にそんなもんは書いても読んでも面白くないので自粛。

 伝えたいのは昔住んでた家を見に行くのは結構楽しいよってこと。

 

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 北新地まで電車で戻って、梅田阪急前へ。この辺り、以前は旅人の方向感覚を狂わせて、迷って弱った所をとり殺すダンジョンの要衝って感じだったのに、すっかり見晴らしが良くなって歩きやすくなった。

 

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 動く歩道のとこも明るく綺麗になってる?(何故かさみしい) 

 

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 阪急三番街から茶屋町を通りぬけ、昼飯を食いにきたのは中津の「情熱うどん讃州」。先日のたけうちうどん店のすぐ近く。

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 食べたかったのは讃州オリジナルメニューの「ざるチャーシュー」。鴨汁うどんのように冷たい麺を熱いつけ汁でいただく。入っている肉は鴨ではなくチャーシューだけれど。

 

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 この浮きまくったチャーシューの油が麺に絡まってとにかくうめぇのですよ。写真では見えませんが、底には厚切りのチャーシューがゴロゴロと沈んでいて、食べごたえも十分。温玉の黄身は完全に生で、後半戦は割って油と一緒に麺に絡める。最高。

 ラーメンとは違ったちょっと甘めのつゆ。しかし香ばしいチャーシューの油と黒胡椒の風味はやはりラーメンを連想させるハイブリッドなうまさ。初めて食った時は衝撃でした。

 この店、ある時期を境にちょっと麺の味が変わったように感じていて、実をいえばそれは俺の好みの方向の変化ではなかったのだけれど、ハイレベルなことに変わりはなく、どうしたってやっぱり来ざるをえない。だってこの味は関東にはないんだもの。

 

 再び阪急三番街を通って大阪駅前方面へ。

 三番街のこの噴水が好きでねえ。おそらく水は各噴出口周りの丸い部分に飛び込むように設計されてるのだけど、全然届いてねぇので水面に飛び込んでしまい「びたびたびた」と水音をさせているのが何とも間抜けで愛おしい。10年前からまるで直ってない。いいぞ。

 

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 さらにその足で駅ビル・LUCUAのB2F、バルチカを覗く。地下に居並ぶ飲み屋街。大阪在住当時はなかったので今回の目的からは外れるんだけど、店がバリエーションに富んでいてハシゴが実に楽しそう。

 

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 何より平日真っ昼間から酔っぱらいで大盛況だなんて、こんな素晴らしい世界が他にあるかい? あるな。浅草には。

 ともあれ、大阪という街は昼飲みに寛容というイメージが俺にはある。御堂筋線梅田駅の改札を出た瞬間に立ち飲みがあって、しかも時間を問わず常に客がいたというのが強い印象を残しているのだと思う。地下鉄の改札を出て、直近の階段を登るまでの数メートルでもう酔っぱらえるという。

 残念ながら閉店してしまった模様。一回ぐらい行っとけばよかったな。

 

 などとフラついていたら小腹が空いたので。

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 大阪まで来たんだし一度は食っとくか、と思っていた551の豚まんを丁度いいからこのタイミングでキメることにする。 

 

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 持ち帰りで。

 

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 意外なほど固い生地と、なめらかな餡。うまくて病みつき、って味ではないんだけどなんでか食っちゃう。その辺りがソウルフードと呼ばれる所以なのかもしれん。同じ餡を包んだシュウマイも好き。

 これ書いてたら食いたくなってきた。

 

 それと、買って帰ったものがもうひとつ。

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 三番街のキディランドで見つけたオシシ仮面のフィギュアを前に悩む嫁さん。以前買おうと思った際にはプレミア価格になってて諦めたんだと。それが定価で売っている。

 で、買うにしてもノーマルver.とバーニングver.のどちらにしたものかと思案しているというわけ。

「一緒にひとつづつ買わない?」

 わあ。いらねえ。 

「結婚してからお揃いのものなんて指輪ぐらいしかないじゃない?」

 そうね。 

「だから10周年記念に」

 スイート10オシシ仮面!?

 ひどい丸め込み方をしてきて面白かったので乗ったった。

 

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 この時期、18時ぐらいでは外はまだ全然明るいのだが晩飯を食いに再び天満へ向かう。

「あらかると」は女性二人で営業しているカウンターの居酒屋。野菜がやたらとうまい店です。

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 ただトマトを切ったもの。完熟で味が甘くて濃いのは言うまでもなく、皮からかすかに胡麻のような香ばしい風味を感じます。ルッコラみたいな。

 

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 どこにでもある料理だけど、俺はここのだし巻きがいままで食ったなかで一番うまいと思っています。卵がいいのか出汁がいいのかそれとも腕なのか。

 大根おろしや醤油などはなし。火の通った卵のふんわりいい香りが堪能できます。

 

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 温野菜です。各種野菜の塩茹でにドレッシングをかけたもの。見たこともない謎野菜が多数含まれますが、やはり味が濃い。野菜を評するに「味が濃い」としか言えないボキャブラリーの貧困さですが、だって俺そもそも野菜好きじゃないからね。

 俺にとっての野菜はなんか水っぽかったり青臭かったり、ギボギボと嫌な歯ごたえだったりして好き好んで食いはしないもの。どちらかといえばノルマ。しかしこの店のように良い物を適切に調理すると、それそのものに強いうまみがあることが分かります。

 酒のつまみになる野菜たち。野菜に付きがちなオーガニックだのなんだのといった薀蓄が一切ないのも好感が持てます。

 

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 かっこいい鉄板。

 

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 イカと酒盗。

 

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 焼きます。酒盗がマッハで焦げ付きます。

 しかしながら焦げた酒盗は異様な香ばしさをもってイカに貼り付き、尋常でないうまさをイカに与えます。

 イカを半生状態で食うってのも初めての体験。歯切れも弾力も両方あってとてもいい。

 

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 こんなもん日本酒不可避。

 

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 蒸し器です。 

 

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 パプリカ地獄です。

 

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 半分以上食ってから気づいて写真を。

 地鶏と肉厚のしいたけが交互に敷き詰められて一緒に蒸されておりました。ピェンロー等のレシピからも分かる通り、しいたけは非常にいいダシが出ることが知られており、また地鶏は非常にいいダシが出ることが知られており、つまりはこの皿にたまった汁がちょううまいということが知られております。スプーンを出してもらい飲みました。

 

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 飯を堪能したあとは、再び夜の天満を散歩。暗くなるとようやく本番って感じがでてくる。この照明の具合に祭りのような高揚感を感じるのは俺だけではないはずだ。

 

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 この界隈をひとことで言い表すコピー。もうちょっと居るよ。

 

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 天満市場で豆とか売ってる店。ベッタベタのガムテープとか袋に入って吊られてるこけしとか、やたら写真映えするビジュアルである。

 

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 店名が穴場。

 

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 立ち飲みに客がぎっしり。

 

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 路地&赤ちょうちん。

 

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 ンモルホ鮮新ルスッマ戸神ンモルホ。スクッニェフ。

 

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 天神橋筋商店街に戻り、南森町方面へ南下して北新地経由で帰ることにする。20年前で時間が止まっているゲーセン、オリンピア。いつも同じ客がいるような気がする。

 

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 いいチョイス。あとメタスラ2とか。

 

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 夜になり一層ネオンの際立つ玉出。何度でも撮る。

 

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 店内までギラギラにするこたねえだろよ、とは思う。

 

2016/05/20

 6日目。昼飯食ったら神奈川に帰る。

 その昼飯までの間、嫁さんと別行動。というのも、それぞれに行きたい店があったから。

 

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 俺サイド、阪急三番街のインデアンカレー。


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 甘いのにムチャクチャ辛い、不思議な味のカレー。スパイス系の辛さが得意ではない嫁さんはあんまり来たがらない店なので一人で来ました。

 朝飯からこの山盛りカレーはどうかと思うんですが、10時の開店一番乗りの俺の後にもどんどん客が来る。やはりファンが多い。

 最初は「甘っ!!」って思うのだけど、口に残るのはスパイシーな辛味。甘さの方は早々に口が慣れて、ひたすら辛くてうまいカレーになる。

 汗をかくほどに辛いのだけど、その辛さは食欲を引き立てるばかり。やはり甘さがうまく辛さのマイナス面を丸め込んでいるのだろうなと思う。

 人気のカレー屋は数多くあれど、このインデアンカレーはかなりの独自路線。他では食えない味です。朝飯のネタも切れてたし、別行動したかいはあったというもの。

 

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 一方その頃、嫁さんは北浜のなんかカッコイイ店でケーキを食っていた。

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 うまかったそうです。

 

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 そんなん写真見るだけで分かるわ、と思いました。美しい。

 

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 合流するまでちょっと散歩。大阪環状線沿い、新御堂筋近くにある駐輪場には猫がたくさんいました。 

 

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  人通りの多いところにいるわりには皆警戒心が強くてあんまり撮らせてくれない。怖がらせてごめんよ。

 

 昼前にチェックアウトして大阪最後の飯は。

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 今回の大阪行は踊るうどんに始まり、踊るうどんに終わる。

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 肉かまたま。水で締めなくても健在のこの弾力は神秘ですらある。

 ご飯と一緒にかっこんでうまいものはうどんでもうまいと先日書きましたが、醤油をぶっかけて食う釜玉うどんはゆでたてうどんによる卵かけごはんに他ならず、当然うまい。

 インデアンカレーから2時間程度しか間が開いていないので、まいたけ天はやめておく。かつてはぶっかけだけでは物足りずに追加で釜玉を注文したもんだが、もはや胃腸が若くない。人間性のほうは年月分成長している気がまったくしねえのだが。

  

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 全日程、全食事を終えて、陰の立役者に感謝。死ぬほど不味かったけど確かに効いたよ。

 

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 じゃあ帰ろうか。

 

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 乗ったら2時間余りで新横浜。その気になればすぐ来れる。そう遠くないうちの再来を心に誓ってさようなら。

 

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 おわり。

 

 飯部分だけまとめました。