Kindleで読んだ漫画 21~22

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  • 子供はわかってあげない/田島列島
  • アナーキー・イン・ザ・JK/位置原光Z

子供はわかってあげない/田島列島


子供はわかってあげない(上)

子供はわかってあげない(上)

 
子供はわかってあげない(下)

子供はわかってあげない(下)

 

  「からくりサーカス」の連載半ば頃だと思うんで、もう10年~15年前ぐらいの話になるんですが、サンデーにラブコメ要素で戦う読み切りが載ってたんですよ。

 なんか番長的なキャラが目の前で繰り広げられるラブコメ展開に

 「甘酸っぺえ!! (吐血)」
 「ほろ苦ぇ!!(吐血)」

 つってダメージを受ける漫画。藤田和日郎先生が「こんなので笑ってしまって悔しい」的な、褒めてんだか貶してんだか分からないコメントを付けていた事だけは覚えています。

 もはやタイトルも作者も覚えてないしもう一度読みたいとか全く思わないんですが、そんな漫画にも一抹の真実は含まれていたのでした。

 つまり人は甘酸っぱさでダメージを負うことができる。

 

 まずは1話目を読みに行きましょう。

 

 俺は連載追ってなかったので事前知識がこれだけだったのですよね。

 単行本が出たのを知って、これそこそこ面白かったよな、じゃあ買っとくかぐらいのノリでまとめて読んで。そしたら10年以上前のしょうもないギャグ漫画を思い出す羽目になったというわけです。

 画風も相まって、これだけ読んでたらほのぼの日常漫画だと思うじゃない。

 いや、終始ほのぼのはしてるんですが、話自体は1話目からは想像もつかない方向に転がってって、いきなりミステリやサスペンスの様相。最初のページにデカデカとボーイミーツガールって書いてあるのに俺すっかり忘れてたもの。

 忘れるぐらい本筋のストーリーが面白いし、ガールにミーツするボーイ担当もじくんの存在感が上巻の人物紹介に書かれてしまうぐらい薄め。

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  その忘れてた、というか気配を消されてた所に不意打ちで放り込まれるボーイミーツガール(再)。読んでるこちらがギュッと掴まれる。

 サクタさん・もじくんがそれぞれ自分の気持ちに自覚的になっていく流れがなんとも甘酸っぱい。ああこりゃいかん。血も吐くわ。

 甘いんじゃなくて甘酸っぱい。ラブコメのようにニヤニヤ眺めるでもなく、もげろ!! でもなく、沸き上がってくる気持ちは爽やかさを伴った「頑張れお前ら!!」でございます。このへんのニュアンスは是非とも自分で読んで味わっていただきたいところ。極力ネタバレしたくないので、どうしてもオブラートで包んだような書き方になってしまうのがもどかしいのですが。

 

 その辺気にしないで挙げられるこの漫画の良さとしては、会話の軽妙さもあります。

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 脳天気で素直なサクタさん。

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 飄々としたもじくん。

 この手の小ネタがひっきりなしに挟まれて、独特のテンポとゆるさを醸しつつ、キャラクター描写にも一役買っています。愛でたくなるよこの子らは。

 そう、愛でたくなる。この漫画に頻出する「貰ったものを伝える・受け継ぐ」といった話。これがテーマの一つだと思われるのですが、それを評したサクタさんの言葉でお話は終わります。

 これが実に心の浮き立つ一言でね。何だよかわいいなあこの子は!!

 読み終わった後、良い作品を見たあと特有のフワフワした感覚と、むやみに湧き出てくる元気。背中を押すド真っ直ぐさがこの作品にはあります。俺はこの先、この漫画を折に触れては読み返す事になるでしょう。

 みんなも読んで吐血しようぜ。いいものだよこの漫画は。

 

アナーキー・イン・ザ・JK/位置原光Z


アナーキー・イン・ザ・JK (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

アナーキー・イン・ザ・JK (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

 

  で、次にこの漫画を持ってくる辺りが俺の限界というか。人は色々とバランスを取らないとやってらんないのですよ。

 今は亡きアオハルオンラインからとなりのヤングジャンプに移籍、瞬く間に連載終了となったJK、女子高生の日常系漫画*1です。

 
 アナーキーというか、終始エロネタばかりのショートショート。

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 うーんひどい。

 やりたい放題ではありますが、実際の高校生なんてこんなもんだという気もする。爽やかで甘酸っぱいボーイミーツガールなんて現実世界の何処にも無いんだよ。*2

 全編こんな。いわゆる男子校ノリ・女子高ノリというのは漫画で見る分には好きです。

 ザックリした感じの画風もネタに合ってていい。最近の4コマ漫画に多い、やたら「萌え」方向に倒したキャラクターではなく、結構な三白眼だったり、三白眼ていうか単眼の女子高生が普通にいるし。

 なお、吉川さんの単眼に関しては何の説明もないし、ネタとしてもほぼ弄られません。ものすごい突っ込み所を用意してあるのに、ずっと放置しとくあたりも大変に俺好みです。

 しかし単眼美少女というジャンルは一つの到達点というか、漫画表現の極北といった趣がありますね。海外カートゥーンなんかを見てると、キラキラしたでかい目のキャラを出して「ジャパニーズスタイル」なんて揶揄してますが甘いよ世界。日本はここまで極まっちゃってるぞ。 

ヒトミ先生の保健室 1 (リュウコミックス)

ヒトミ先生の保健室 1 (リュウコミックス)

 

 この表紙をコンビニで見た時には何が起きてるかちょっと分からなかったよ。(未読)

 

 ちなみにこの漫画(JKのほうね)、全一巻とあるのでこれで終わりっぽいのですが、結構未収録作品があります。高くなってもよいので全部収録して欲しかったところ。

 単行本はアオハル(紙)、アオハルオンラインでの連載分が半分以上を占めるので、となりのヤングジャンプ版を読んで気に入ったら単行本を買っても損した気分にはならないと思います。(「となりの~」にアオハル連載版が再録されてたりもしますが)

 カバー下のおまけもちゃんと収録されてて好印象。電子書籍はこうあるべき。

*1:一般に女子がただグダグダ喋ってるだけの漫画をそう呼ぶ

*2:願望