クロスバイク乗ろうぜ
家の中が大好きな俺ですが、仕事の忙しさがピークになったときに「遠くに行きてえ……」と独り言がこぼれて自分でも驚いたので、勢いでクロスバイクを買いました。ちなみに普段の独り言は「宝くじ当たんねぇかなぁ」とかです。買ったことないけど。
で、購入から3週目。週末の早朝にしか乗れてないのでまだ累計100kmぐらい。色々オプションを買いまくったりして今が一番楽しい時期かも知れないと思うので記録しとこうと思います。
購入モデル
買ったのはTREKの7.5FX。の型落ち2010年モデル。の白。もう2012年モデルが出回ろうかって時期なんで30%OFFの73500円でした。
エントリーモデルのなかでは上の方、ってぐらいの位置付けだと思います。事前に軽く下調べをして、もっと下のモデルを買うつもりだったんですが。
近所のサイクルショップにて。
俺 「すいません、クロスバイクが欲しいんですが」
店 「そもそもクロスバイクというものは(中略)乗り方によって(中略)こんなのは見た目だけの(中略)せめて自転車と呼べるのは(以下略)」
あまりの熱弁に俺は意識を失って、1時間半後に気付いたら現品限りの7.5FXを購入していたといいます。型落ちモデルの在庫処分品なので結構悩んだんですが、家電製品と違って高々数年で陳腐化するもんでもないだろってことが理由の一つ。
それと、性能を割り切った安価モデルに対する怨念みたいなもんが店のおっちゃんの言葉の端々に感じられたので。ああ、この人は本当にこれが良い選択だと思って薦めているのだな。在庫を押し付けようとしているわけじゃないな。と思えたのです。
ていうかそんなに憎いなら○○○○○とか×××××××とか店に置かなきゃいいじゃねーか。
とは思ったけど口にしないだけの社会性は俺にもあります。
ひとつ下のグレードの7.3FXも購入候補のひとつだったので、+1万円弱でグレードが上がったと考えると悪くない買い物だったんじゃないかと思います。
速い
スポーツバイクを初めて買った、っていう人のブログを見ると皆口を揃えて言っていることなんですが、本当にスゲー速い。何コレ超楽しい。ペダル踏んだら進むんだぜ!!
いや、踏んだら進むのは全ての自転車がそうなんですけど、進み方が一般的なママチャリとは段違いなのね。
3段変速のママチャリあるじゃないですか。ホームセンターで12800円とかで売ってる奴。あれの1速の重さで3速のスピードが出るようなイメージ。とにかく漕ぐのが軽い。
鼻歌歌いながらちんたら漕いでても平坦な道なら22~23km/hぐらいは軽く出る。俺の体力だと長時間気持ちよく乗り続けるにはこの位が丁度いい。30km/h以上も出すのは簡単だけど、風の抵抗がすごいし持続は疲れる。
それにゆっくり走っててもペダルを踏む力が無駄なくスピードに変換されてる感じがそれだけで気持ちいい。「うおおお俺は今超高効率だぜ!!」みたいな。何言ってんでしょうか俺は。
エントリークラスのクロスバイクでこれ。この上には高級車やロードバイクの世界がありますが、まだ全く身の丈に合ってないのでとりあえず考えない事にします。
「道具」感
単純に高速で前に進むことに、なんというか、原始的な喜びがあります。スピードは原付やバイクのほうがよっぽど速いのに、テンションの上がり方は自転車のほうがはるかに上。
個人的な所感ですが、自転車は自力で走ってくれないという点で「乗り物」じゃなくて、「道具」なんですよね。んで、道具ってのは「自分の能力を拡張してくれるもの」という認識が俺にはあります。つまり自転車は「俺拡張」の高速移動プラグインなわけですよ。
「速い乗り物に乗っている俺」だったら偉いのは乗り物ですが、「(自転車を使って)自力で高速移動する俺」はあくまで自分が主体。無駄な俺SUGEEEEE感が味わえます。車やバイクだったらテクを磨いてレースなり峠を攻めるなりしなきゃ味わえない高揚感が、ただ前進するだけで。なんてお手軽な。
これ、俺みたいな運動嫌いの怠けもんの方が楽しいんじゃないかなあ。だって楽なんだもん。楽ーにペダル踏んでたらいつのまにか30kmとか40kmとか移動してる。ほとんど疲れてもいない。普段運動なんて全くしない自分がそんなことを楽勝で出来る。それが異様に楽しいんです。
というか、実際あんまり運動になってないと思うんですが、「運動したー」って充足感だけはあります。なんか普段の不摂生に対する心理的な言い訳になって良いですね。
何の解決にもなってませんが。
その他思うこと
- 都市部の移動手段としては意外と優れてるかもしんない
- 電車を乗り継ぐより気軽に遠出できそう
- 車と違って一通とか車両侵入禁止とかにはまりづらいから方角さえ意識してれば適当に道を選んでてもOK
- 適当に入った道で変な店とか見つけると楽しい
- 猫がいっぱい落ちてる場所とか見つけて幸せになれる
- 街歩きに似た感覚。速度的に周りをみる余裕があるってこと
- 交通ルールは守ろうと心底思った
- スピード出るから下手うつと軽く死ねる
- 車怖い車怖い車怖い
- 最大の敵は中高生の自転車
- 野球部らしき集団が右側通行で大挙して向かってきたときにはどうしようかと思った
- 仕事サボってGoogleマップ見るの超楽しい
- この距離なら行けるなーとか、道はどこ通ろうとか
- 自転車用に分かりやすい起伏の情報とかあればいいのに
- どこの土手にも必ず上半身裸のジョギング爺さんがいるのは何故なんだろう
- 荒川・中川・江戸川で確認
- 同一人物だったらやだなあ
アクセサリ
物欲ってのは連鎖するもので。ひとつ買ったらアレもコレもという買い物ドランカー状態です今。トータルで幾ら使ったかキチンと把握するためにまとめとこうと思います。
サイクルコンピュータ 3990円
チャリと同時に買ったものその1。時速、走行距離などがモニタできます。上に書いたような高揚感や達成感を味わうためにも客観的データは必須です。
安かったから有線式ので。一番安いのは1500円位だったんだけど、そこまで安いと精度がいーかげんだということでした。
あとこれ、Amazonレビューでデータがリセットできないって言われて2点付けられてますがちゃんとできます。説明書読もうね。
スタンド 2100円
同時購入その2。壁に立てかけたりするの嫌なので。色々あったけど適当に選んだ。安かったので。
ボトルケージ 1239円
同時購入その3。デザイン的にはパイプで出来てるやつのほうがシュッとしてて好きなんですけども。サイズ調整がついててペットボトルとかも差せるというので機能重視で。
バーエンドバー 2730円
同時購入その4。ハンドルの端っこに付けるバー。これ買ってよかったわー。クロスバイクのハンドルって水平なんですけども、人体の構造的にずっとそれを握り続けるのって負荷が大きいそうで。ハンドルに対して垂直に取り付けたバーは自然な角度で握れるので手を休ませられるというもの。
実際すごい楽。でもブレーキが握れないから状況に応じて程々に。
これは先がちょっと内側に曲がってるのもよろしい。引っ掛かりがあってスッポ抜けそうっていう心配がない。実際は真っ直ぐでもんなこたないんでしょうが、心理的にね。
ワイヤーロック 1680円
同時購入その5。クロスバイクはタイヤが簡単に外せちゃうので、タイヤもフレームもまとめて通せる長いロックが必要です。エントリークラスのパーツなんて誰も盗まないんじゃない? と思ったんですが意外とあるって話なので購入。
最初っから盗む気で来ている泥棒相手だと、こんな細いワイヤーロックなんて無いも同然ですが、ちょっとコンビニに立ち寄ったりするぐらいの間ならこんなもんでいいやという感じ。ちょっとした足のつもりで盗むカジュアル泥棒ぐらいなら防げるでしょう。まあとりあえず自転車泥棒はみんな死ぬといいと思います。
以上が最初に買ったもの。ネットで買ったほうが安いものもありますが、取付工賃も込みなのでそんなものです。
そんでここから先が物欲の連鎖になります。
フォールディングロック 2930円
またカギ。鉄板が蛇腹というか互い違いにジョイントされてて輪になるという。ワイヤーカッターなんかじゃ切れないので安全性はより高い。
最初はサイクリングロードをちょっと乗るだけのつもりで買ったのでワイヤーロックだけだったんですが、すぐに普段の外出にも使いたくなってしまって。それで長時間同じ所に止めるなら安全性の高いロックが必要だなと。
これはこの手のロックの中では格段に安いです。安全性の高いやつはフツーに1万とか超える世界なので。構造上どうしても重くなるけどね。そこは我慢。
グローブ 1604円
購入当日に10km程試し乗りしただけで手が痛くなったので発注。適当にAmazonで検索してお手頃価格のやつを選択。
指空きグローブをつけてるとグッとそれらしくなりますね。届いた日にはとりあえず装着して京極夏彦ごっこをしました。
ボトル 1407円
ポリエチレンシートと空気がはさみ込んであって保冷効果があるとか。水とかスポーツドリンクとかを前の晩に半分ぐらい入れて凍らせておいて、出かけるときに残り半分を入れていくと良い感じ。
メッセンジャーバッグ 4200円
クロスバイクにはカゴとかついてないんで、細々としたものを持ち運ぶために。店でいろいろ見てみたんですが、大きさも値段もいい感じ。色はHIGH COLORという同型で派手な色のシリーズがあったのでオレンジのやつを買いました。目立つほうが事故には遭いづらくなるかと思って。
ヘルメット 7990円
こういうスポーティな流線型の「如何にも」なヘルメット。俺みたいな引きこもりがかぶっていいんだろうかというよく分からない照れがあります。
でも実際、交通量の多い車道を走らざるを得ないことも結構あって。すぐ横を猛スピードで走るトラックに追い抜かれたらちゃんとヘルメット買おうって気になります。死にたくないし。
んで比較的地味なのを選んだ結果がこれ。ド派手なのを何の衒いもなくかぶれるようになったら一端の自転車乗りなんでしょう。
フロアポンプ 2800円
ブックマークコメントでライトとフロアポンプが無いと指摘されて思い出しました。フロアポンプは買ってます。ライトはとりあえず明るいうちしか乗ってないのでまだ。
クロスバイクのチューブについてるバルブはママチャリで一般的な英式じゃなくて、仏式と呼ばれる型のがほとんどです。おまけに詰まってる空気圧もずっと高い。なので、空気入れも専用のが要るんですね。
なんで最初に買わなかったかというと、俺が自転車買った店、家からメチャクチャ近いんですよ。「空気はウチに入れに来ればいいよ」っつーもんだから、じゃあそうするか、と。
でも早朝走って気がついた。乗る前に店開いてねえ。
とういうことで、遅ればせながら買ったわけです。同じ理由で工具とかオイルとかのメンテ用品もないんですが、これは追々揃えていきます。
合計
以上、自転車本体の値段も合計して……106170円。
あ、想像してたよりは安かったかも。大きい出費には違いないですが。
んで、今後間違いなく買うものとしてメンテ用品とか交換チューブとかライトとか。あまりにも簡単に遠くに行けるので、出先でパンクとかのトラブルに対応できるようにならないと思い切って乗れないし、今みたいに早朝だけでなく夜も乗れるようにライトは欲しい。
こんなふうに乗ってるうちにどんどんいろんな使い方がしたくなってどんどん金がかかっていくという寸法です。まだ片手で数える程しか乗ってないのに。ひとつひとつがそんなにバカ高くないから割と気軽に買っちゃうってのも恐ろしい。
勢いで買ってみて
買ってよかったか? これだけの投資をする甲斐があったか? と言うとまだ分かりません。
今現在に限ればムチャクチャ楽しい!! と断言できますが、半年もしたら飽きてるかもしれないし、冬の寒さに挫折して乗らなくなってるかもしれません。
でもまあ、これは趣味として結構続くんじゃないかという予感もあります。寒くなったら楽しそうに防寒具選んでそうな気がする。
あれこれと金のかかる趣味ですが、何だかんだで常に欲しい物があるって結構幸せなんよね。俺は物欲駆動の人間なので。