神ゲー「Fight of Gods」

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 神々の戦い。女神転生やらゴッドオブウォーやらといちいち例を挙げるまでもなくゲームの世界ではありふれたモチーフです。そもそも神話の神様なんて死んだ殺した戦争だ、としょっちゅう争ってますからね。

 そんな神々をプレイアブルキャラにした格闘ゲームがこの「Fight of Gods」。まあ、これもまたありふれたアイデア、ありふれた作品と言えましょう。

 ギリシャ北欧エジプト日本。ゲームキャラクターとしてはメジャーな神話系の神々の中に戦わせちゃいけない類の御方をしれっとブッ込んでる以外には。

  このゲームを異形たらしめているのは、ひとえに世界宗教のご本尊、JESUSさんのキャラクター造形に尽きます。

 彼の登場シーンを見てみましょう。

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 はい優勝。

 打ち付けられた両腕で十字架をポキっと折り取り、あろうことかそのまま鈍器として活用。

 オーディンにグングニル、関帝(関羽)に青龍偃月刀。長物を携えた巨漢の戦神を相手に聖なる近接打撃武器(角材)で対峙する神の子の姿はあまりに神々しく、プレイするだけで俺の寿命はみるみる延びていきます。

 格闘ゲームとしてはオーソドックスかつ、だいぶ大味。派生による多少の差分はあれど、必殺技は全員「波動・昇竜・竜巻」コマンドの3通り。技は適当にやっててもガンガン繋がるし、レバガチャでも簡単に必殺技が出るので普段格闘ゲームをやらない人でも楽しめます。逆に格闘ゲーム好きには物足りないでしょう。

 JESUSは十字架状のオーラを出しながら手数で押していく格闘スタイルで、必殺技も素直。キャラセレクト画面では1Pのカーソルがデフォルトでかかっていることからも分かる通り、無難な主人公キャラに仕上がっています。

 巨大な木材の塊で相手の顎をカチ上げる「Justice Punch」。

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 フェイロンみたいな突進3連打「Punishment Fist - Triple」。

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 いずれも技としては扱いやすくて無難ですが、ビジュアルには難しかありません。なんでこうも拳で語りたがるんでしょう。

 

 超必殺技は「Rapture(携挙)」。

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 対戦相手を強制的に天へ召し上げる大技です。ありがたや。

 

 また、JESUSには唯一、他キャラにはない逆昇竜コマンドの技が実装されており、それがこの「Sacrifice」。

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「右の頬を打たれたら、左の頬を差し出しなさい」の言葉通り、己の頬を「ほれほれ、叩け」と言わんばかりに指差す一流の挑発ムーブとなっております。

 

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 おまけにあろうことかこの技は当て身技でして、頬を打たれたら全力でカウンターを返すという。何か気の利いたツッコミができれば良かったのですが、もはや「駄目だろ」以外の言葉が出てきません。

 これ考えた人の脳内には「罰があたる」とかそういう概念が無いんでしょうか。無いんだろうな。面白いからもっとやれ。

 本作はアーリーアクセス(開発中)のゲームでして、今後もユーザーの声を反映したアップデートが予定されています。リリース3日目にして早くも日本語が(文章が怪しいながらも)実装され、開発チームのフットワークの軽さ、アグレッシブさがありありと感じられます。

 このままノリで偶像崇拝しちゃいけない唯一神とかうっかり実装してメーカーごと消滅したりしないかと思うと気が気ではありません。

 現在リリース記念のセールで9/12まで40%OFF。ワンコインで購入できます。

 興味を持たれた方は是非購入して一緒にこのドキドキ(心配)を味わっていただければ幸いです。

 ところで、俺がギリギリ実装ありそうだなと期待しているのが聖人枠の「ガンジー」です。助走をつけて物理で殴るガンジー、みんな見たいよね。