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「パンデミック」で世界を滅ぼしたり救ったり

ボードゲーム

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 世界が滅んだり滅んだりたまに救えたりします。そんなボードゲーム。

 「協力型」という珍しいタイプのボードゲームでして、プレイヤー全員で相談をしながらゲームシステムそのものを相手に勝負をします。複数人数でやるソリティア(一人用ゲーム)といった趣です。

 テーマはタイトルそのまま、パンデミック。世界的なウイルスの感染拡大を阻止するのがプレイヤーの目的になります。これがシンプルなシステムでよく出来てるんですよ。 

 

 ボード画像はオフィシャルサイトからなので英語版。こんな感じで世界の主要都市がウイルスごとに色分けされて線で繋がれてる。プレイヤーは世界中を飛び回ってウイルスの蔓延を食い止めつつ、全てのウイルスに対するワクチンを開発することが勝利条件になります。

 ボード上に4色のキューブが乗っているのが分かるでしょうか。これがウイルスの種類と各地の感染度合いを表しています。1個=感染者が確認された。 2個=流行の兆し。 3個=大流行。超危険。みたいなイメージでしょうかね。なのでこの盤面は「赤ウイルスでアジアがヤバい」という状態です。

 各プレイヤー手番の最後に都市名が書かれた「感染カード」を所定の枚数めくることになっていて、カードに示された都市にウイルスのキューブが1個づつ置かれていくのですが。

 この感染処理の結果、既に3個のキューブが置かれているマスにさらにキューブを置かなくてはならなくなった場合、「アウトブレイク」が発生、隣接する(=線でつながっている)都市全てにウイルスキューブを撒き散らします。その結果、さらにアウトブレイクが連鎖することもありえます。

 このアウトブレイク連鎖によって爆発的に感染が広がっていく様が非常に恐ろしい。そしてそれを必死で食い止めるのがゲームとして熱い。こんな単純なルールでパンデミックの恐怖を見事に表現している点は驚嘆に値します。

 そしてゲームを決定的にえげつないものにしているのが鬼札(「鬼のように凶悪なカード」の意)、エピデミックカード。

 このエピデミックカード、プレイヤーがワクチンを開発したり、都市間を移動するために集めるプレイヤーカードの山札のなかにしれっと混ざっているのですが、これを引いてしまうとランダムに選んだ都市にいきなり3個のウイルスキューブが置かれてしまう上に、それまでにめくって捨札となった感染カードを切りなおして「山札の一番上に」置き直さなくてはいけません。

 これにより、それまでウイルスに感染してきた都市にさらなるキューブが置かれることになるわけで、つまりはアウトブレイク発生確率が跳ね上がります。アウトブレイクを8回発生させてしまったり、感染処理に使うキューブのストックが切れるとプレイヤーの敗北になるので、これを連続して引いてしまったりすると軽く地獄が見える。

 さらには一度に引かなければならない感染カードの枚数を増やしてくれるという悪夢のようなおまけまで付いてます。エピデミックカードはいつか必ず引くようにセッティングをするので、ウイルスの感染拡大スピードはゲームを進めるほどに加速していきます。

 そんな凶悪なゲームシステムを相手に、プレイヤーサイドは常にジリ貧のカツカツ状態。全員で必死に頭を捻り、各キャラクターの特殊能力やイベントカードを駆使してウイルス根絶を目指します。ですが、カードは一人7枚までしか持てないのにワクチン開発には同色のカードが5枚も必要だとか、同色カードを集めるためのカードの受け渡しもえらく条件が厳しいだとか、プレイヤーカードの山札が切れた時点で敗北になる、といった感じで手札の取り回しにも悩ましい条件が盛りだくさん。

 本当にしっかり協力して、よく考えないと勝てないようになっていて、勝つときにも大概はギリギリの死線を超えての勝利になるようにデザインされています。負けるときは負けるときでものすごい勢いで負けて本当に悔しいので、すぐに「もう一回!」となります。なので、このゲームの面白さは何度か負けてこそ分かるという気もします。

 2~4人用のゲームなんですが、先日自宅ゲーム会を開催した際に2人チームを組んで8人でプレイしたところ、作戦会議が熱いこと熱いこと。俺の友人は男女問わず自分の意見を言うのが好きなやつばかりのようで。逆に皆が押し黙っちゃったり、誰か一人が「パンデミ奉行」状態になってゲームを仕切りだすと途端につまんなくなるんだろうなという感じはします。

 ルール自体はやってみればすぐ分かるぐらいに簡単。2人でやっても十分楽しい。値段も海外ボードゲームの中では比較的安いし、日本語化もされている、とおすすめ条件は揃いまくってます。

 ただし箱のタイトルロゴ、お前は駄目だ。

 俺このデザインのダサさでしばらく手を出しあぐねてたもの。なにこの格好悪いカタカナフォント。英語のままにしとけばいいのに。

(2017/1/12追記)旧版の話です。新しいバージョンはオリジナル踏襲でマシになりましたね。

 余談。詳しいルールやゲームの流れに関しては下記の動画がよく出来てます。

 このゲームに限らず、ボードゲームの解説動画は何故かアイドルマスターというゲームのキャラクターを使用した紙芝居形式のものが多いので、色々見ているうちに各キャラクターの名前と性格を覚えるくらいには詳しくなってしまいました。どうしよう。