ただ、飯を食うために大阪へ その1

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 2006年、大阪事業所の立ち上げ要員として転勤することになり、同時に結婚して嫁さんも連れていきました。そして大阪事業所は立ち上げから4年ほどで事業部丸ごと東京の本社へ移転され、俺も大阪を離れて6年あまり。

 結婚してからは今年で10年。俺も嫁さんも記念にスイート10なんたらを買いましょうなんて柄ではないので、どうせ金を使うなら大阪で気に入っていた店にでも飯食いにいこうぜ、ということになったのです。(なおキタのみ)

 

2016/05/15

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 昼過ぎに新大阪着。神奈川からだと同じ関東の実家(千葉)に帰るより早い。

 改装されて明るく綺麗になってる。

 

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 ホテルのチェックインが15時以降なのに、わざわざ早く来たのは昼飯を大阪で食べるため。人の食欲は1日3回の(とは限らないが)貴重なリソースなのだから。

 荷物だけフロントに預けて、向かうのは大阪駅前ビル。大阪駅前と名を冠しつつも、大阪駅と駅ビルの間には違うビルがドコドコ建っているのでこれはもはや北新地駅前ビルだな。

 当時は東西線沿線に住んでいたので、梅田に向かう時はいつも北新地駅経由。だから駅ビルでしょっちゅう飯食ってました。

 

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 最初に食うと決めてたのが第3ビルの踊るうどん。大阪はさぬきうどんの名店が多く、中でも嫁さんはこの店が一番好きだといいます。

 この第3ビルの店舗は確か大阪に引っ越したすぐ後に開店したはず。

 

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 肉まいたけ天温玉ぶっかけ。

 甘辛く煮た牛肉と、揚げたてサクサクぷりぷりのまいたけ天が3個。温玉も卵黄を破れば一気に流れだして絡まる良い固さ。味はあれだ。おいしいやつだ。

 いま食に関する己の語彙力のなさに絶望しましたが、具材それぞれはいい意味で想像そのままのおいしい味だったりします。肉厚の良いまいたけが揚げたての天ぷらで供されたら、そのおいしさは想像できるでしょう? 牛肉もすき焼きとか牛丼を想像すればよし。飯に乗せてかっこんだらうまいものはうどんに乗せたってうまいのが道理。

 さらにここはその土台になるうどんがすごいのね。柔らかいのにぷにゅんぷにゅんの弾力があって、なるほどうどんの「腰」というやつは麺の硬さとは関係ないのだなあと改めて驚くなど。

 今住んでいるところは近場に結構おいしいさぬきうどん屋があって通っているので、大阪のうどんへの感動が薄れやしないかと思っていたのですが杞憂でした。長らく食べていなかったので忘れていたけれど、ベクトルの違う食い物だったわこれ。

 なお、第3ビルには食べ方の指導をする名物親父が有名な超人気うどん店もあるのですが、俺はどうしても「飯ぐらい好きに食わせろよ」と思ってしまうのであまり好きではありません。 

 

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 チェックインまで地下街をぶらぶら歩く。久々の大阪で嫁さんのテンションが若干おかしい。

「あっ、あのヴィドフランス懐かしい!!」「あそこのファンケル懐かしー!!」

 落ち着け。どっちも神奈川にあるからな。なんでもかんでも手当たり次第に懐かしがるのはやめるんだ。身がもたないぞ。

 

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 泉の広場。ときにダンジョンに例えられる大阪地下街で一番「ボス前のセーブポイント」っぽいのがここ。泉の存在だけじゃなくて、道の形状が完全にそれ。

 

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 ここから北のブックファーストに向かうとボッボッボッボッって祭壇に明かりが点って、ミノタウロスかなんかが出てくる形をしている。

 転勤当初はさんざん迷ったもんだけど、今じゃGooglemapで地下街の形状が分かる。地下街のつながりも分かりやすいし、地上と重ねあわせて見られるのは大きいね。

 便利だけどちょっとさびしい気もする。俺は1年ぐらいかけてようやく迷わず歩けるようになったのに。

 

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 時間になったのでホテルにチェックインしてしばらく休憩した後、晩飯は18時過ぎぐらいに梅田エストのねぎ焼きやまもと。ここは大阪出身の先輩に十三の本店に連れて行ってもらって以来、たいそう気に入ってしまい通うようになった店。

 

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 お好み焼きのキャベツが全てねぎに置き換わったような食いもんでございます。

 ねぎ。俺の中で「食えるけど好きじゃない食いもん」の代表格として有名です。いわゆる「ねぎ臭さ」は薬味としてはいいんだけどメイン食材としてはどうにも。

 カウンター内の調理風景を見れば、そのねぎが山と盛られて、これでもかとばかりに押し付けられている。固くなるからお好み焼きの類は調理中に押しつけてはいけないのが鉄則のはずなのに、徹底的に圧縮されていたこれは何故かふわっふわ。

 

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 食べかけの汚い皿でごめんなさいですが、中をひらけば見ての通り地獄のようなねぎ密度。なのにねぎは柔らかく、匂いはちょうど良い程度の風味に抑えられて、甘くおいしい何かになっている。

 ソースではなく醤油だれとレモン汁で味付けされてさっぱりと、でも謎のうまみでビールがゴブゴブ進む。すじ入りを頼んだので、賽の目のこんにゃくと牛すじ肉の食感も楽しい。

 見た目がどうにも地味ですが、ねぎが好きでもない、むしろ嫌いな人間を足繁く通わせたこれはスゲエ食べ物ですよ。 

 

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  店を出てちょっと散策、阪急東通商店街へ。このガッチャガチャな雰囲気、最高としか言いようがない。

 

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 入りづらくしてどうする。

 

2016/05/16

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 2日目。

 大阪在住時は朝から梅田に出ることはなかったので、朝食をどこでとるかで難儀する。当時通った店で早朝からやってるところを見つけ、ハービスENTへ。たいへんなオシャレビルなので長居すると俺も嫁さんも清浄な気にあてられて死ぬ。

 

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 パニーニのうまいアルアビス。調べたらここハーブスの系列なのね。阪急三番街のハーブスがいつのまにかアルアビスに変わってたのはそういうことか。

 

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 ショーケースに並んでいる段階では食いきれるか不安になるサイズなのだけど、プレスして焼かれるとハンバーガー程度の手頃な大きさに。

 スモークサーモンとブロッコリーのサルモーネと、死ぬほど詰まったほうれん草に刻みベーコンが混ざったスピナッチ。大量の野菜を摂取することにより、前日の暴飲暴食に対する赦しを感じることができます。

 夜メニューもおいしいんですが、今回はスルー。関東でも食えるし。

 

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 観光をする気は全くないので、昼飯まで暇。スカイビルまで歩いて行って、滝見小路で人工マイナスイオンめいたアトモスフィアを吸収する。 

 

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 いずこからか聞こえてきたグエグエと野太い鳴き声に反応してカエルを探しだす嫁さん。うちの嫁さんは女子力というやつをどこかに置き忘れてきているので俺は大変助かっております。

 動きやすいという理由で街歩きにdeuterのバックパックを選ぶ人。普段と全く変わらないその格好から、万が一の職場バレを懸念して画像そのままの使用許可がおりませんでした。 

 

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 6年前にはなかったグランフロントも覗く。北館の大変な吹き抜けぶり。

 

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 上も開放感があっていい。北館は東京駅でいうとKITTEみたいな雰囲気か。南館は丸ビル。

 

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 しかしこの垂れ幕にGoを出した人たちは大阪人として何か疑問を感じなかったのか。俺には大惨事にしか見えないのだけれど。

 

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  北館の展望テラス。周囲と比べて特別高い場所にあるわけでもないので、近隣ビルの屋上が見えるばかり。おっさん達が取っ替え引っ替え屋上へタバコを吸いに出てくるのを眺めて暫し。

「オペラグラス持ってくればよかった」

 どんな趣味だよ。

 

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 昼飯は第2ビルの北斗星。

 

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 名物のトルコライスはドライカレーのオムライスにドミグラスソースをかけてとんかつを乗せた代物。カレーにドミグラスにとんかつソースと味に味を重ねまくる暴挙。しかしながらこれは「うまい+うまい=スゲエうまい」が成立する稀有な例です。

 かるく汗ばむくらいスパイシーなドライカレーと、やや肉が薄めであるがゆえにサクサク軽い食感になってトッピングとして最適なとんかつ。それらをつなぐふわふわ卵とドミグラスソースで全ての味が一体化してえーと、おいしい味だ。おいしい味なんだよ。

 なんかカツが記憶より美味くなってる気がしました。

 

 ホテルに戻ってしばらく腹ごなしをしたあと、寝る。今回は本当に食べるためだけに来たので、連日重ためな外食という状況に対し体調を整えるため、15:00~17:00あたりは毎日昼寝してました。言い換えれば食っちゃ寝してたわけですが、移動は基本オール徒歩で一日平均2万歩以上は歩いてたみたいだからまあカロリーの収支は合うだろと。*1

 

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 夜は大阪駅から1時間、滋賀は堅田駅へ。

 ここにある「じどりや穏座」に久々に来るのがこの旅の目的のひとつでもありました。大阪じゃないけれど。

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 店構えの写真を撮り忘れたのでおしながきでも。本当はカウンターの淡海地鶏食べつくしコースにしたかったのだけれど、6年の間に人気店から「とんでもない人気店」へとクラスチェンジしており4月半ばに電話を入れたにも関わらず、予約は6月末まで一杯でした。まあいいんだ、鍋のコース食ったことなかったから。

 

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 お通しです。暗いのでぶれてます。

 

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 日本酒です。日本酒好きの店長が実際に飲んで回って集めたという津々浦々の酒がストックされており、好みを言っておまかせにするとメニューに書いてある酒が一切出てこなくなります。俺はこの店で日本酒が好きになったようなものです。

 

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 前菜3種盛り。地鶏のそぼろ入り卵焼き、ささみにマグロ出汁のジュレを乗せたもの、しゃものしぐれ煮。って言ってた気がする。(酔っ払って覚えてない)

 

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 どれもうまいんですが、特に手前のしぐれ煮は弾力がすごくて噛みしめ続けることで人は幸福に至ることができます。

 

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 日本酒です。

 

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 ささみと胸肉のお造り。塩とわさびで。

 最近、肉フェスで鶏の生食による食中毒が話題になりましたが、ここは養鶏所の直営店。生肉の扱いも完璧なので安心して食べられます。

 カウンターだと内臓とか雄雌の食べ比べなんかもあるけど残念ながら今回はお預け。

 

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 日本酒です。

 

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 焼き物、手羽先。粉醤油がふってあって、わさび漬けと一緒にいただきます。

 一口かじってから写真撮ってないことに気付いた様がこの図です。

 

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 日本酒です。

 

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  揚げ物です。淡海地鶏の油淋鶏。うまいに決まっている。

 

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 メインのとり鍋。肉です。いろんな部位が食べられます。

 

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 野菜と茸です。二人前とは思えない量で遠近感が狂います。

 

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 日本酒です。樽のいい香りがします。

 

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 煮ます。酒は飲みます。

 肉は食べる分だけ出汁に泳がせて、表面の色が変わったら中が温かくなった頃合いで食ってよし。いろんな部位のミディアムレアが楽しめます。

 もういい加減酒もまわって「うめえ」以外の言葉を発しなくなります。

 

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 日本酒です。

 

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 ぞうすい うま

 

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 デザートのアイスクリームです。ドライマンゴーのヨーグルト漬けといちじくのジャムがかかっています。もはや腹ははちきれんばかりですがこれなら入ります。

 

 この店はたった3800円のコースで最高の鶏肉をたらふく食わせてくれます。ただ、あまりにサービス精神旺盛で一人前が大量なのと、どうしても酒が美味くてキャパオーバーをしてしまうため、帰るときには必ず衰弱するという欠点があります(俺に)。だから体調万全な状態で来るために、旅程の早い段階に予約をいれていたのでした。

 あと今回は前もってウコンの力を飲んでおいたのが非常によかった。俺はEVERNOTEに日記を兼ねたメモをとっているのですが、この日は「ウコンの力は神」って書いてあったのでウコンの力は神なんだということが分かりました。実際これだけ飲んで翌日に酒が残らなかったので神はすごいなと思います。

 

 長くなったのでこのエントリを「その1」とします。あと4日分あります。

 つづく。

 

つづき

*1:合わない