kindleで読んだ漫画34~36

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  • 神のごときミケランジェロさん/みのる
  • トクサツガガガ/丹羽庭
  • セトウツミ/此元加津也

 神のごときミケランジェロさん/みのる


神のごときミケランジェロさん (少年チャンピオンコミックス・タップ!)

神のごときミケランジェロさん (少年チャンピオンコミックス・タップ!)

 

 ルネサンスの巨匠、ミケランジェロ。

 よくある歴史上の人物に適当な性格付けをしてキャラクターとしている漫画*1ではなく、多数の参考文献からミケランジェロの生涯とその人物像を追った作品になってます。

 偏屈でプライドが高く、それでいてなお愛される天才ミケランジェロさん。個々のエピソードにいちいち巨匠らしからぬ愛嬌があるのがよいのです。

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 レオナルド・ダ・ヴィンチをライバル視して「いけすかない奴」とまで言っているのに、彼がけなされると怒るミケランジェロさん。

 これはもちろん創作ですけれど、不仲でありながらも互いの才能を認め合ってはいたというのは事実であり、そういうのをうまくキャラクターの言動に落としこんでいるわけです。

 俺はローマ教皇ユリウスII世とのいがみ合いの話が好きですね。

 金払いの悪い教皇にブチ切れて仕事をバックレるミケランジェロさん。神の代理人たる自分に楯突くとはあり得ないと怒りながらも、何だかんだでミケランジェロの大ファンなのでどうにかして連れ戻そうとする教皇。

 和解後、新たに依頼された仕事がかの有名なシスティーナ礼拝堂の天井画。俺は彫刻家だ、画家じゃないと断るミケランジェロ。

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 権力の横暴。

 さんざん文句を言いつつも依頼内容をはるかに凌駕する大作を仕上げてしまうミケランジェロと、それを大喜びで自慢する教皇。偏屈オヤジと頑固ジジイのツンデレ祭りがそこにある。

 ミケランジェロの生涯からおいしいとこを集めた読みやすい伝記としてみてもいいですし、オッサンたちのキャッキャウフフを眺めたい向きにもよろしいかと思います。

 

トクサツガガガ/丹羽庭


トクサツガガガ(1) (ビッグコミックス)

トクサツガガガ(1) (ビッグコミックス)

 

 特撮ヒーローオタク、略して特オタのOL仲村さんが職場バレをかいくぐりつつ特撮ライフを満喫するお話。

 この仲村さん、イケメン俳優好きではなくてガチのヒーロー好き。中身よりもスーツアクターや巨大ロボの格好良さに痺れてしまう少年の心を持ったオタクでして、だからこそ周りには公言できない苦悩に毎度毎度身悶える。

 例えば職場の飲み会、カラオケ。そんな金があれば特撮グッズを買いたいし、そもそも最近の曲どころか特撮ヒーローの主題歌しか知らねえよ!!

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 もうダメだ。いっそ諦めてオタバレをしてしまおうか。

 そんなとき、助けになるのはいつだってヒーロー達の教え。ピンチに陥るたびに彼女の脳内にはヒーローが降臨し、名シーン・名台詞を展開していく。

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 で、どうにかこうにか窮地を切り抜けると。

 話の基本パターンはだいたいいつも同じなんですが、どれもこれも「オタクあるある」なんで、ゲーオタ・漫画オタの俺はジャンルが違えど共感することしきり。どストライクな話題が出ても相手によっては思い切り食いつかずにちょっとだけ知ってるように装う感じとか、同類っぽい人を見つけたときの距離の詰めかた、あるいは同類を増やすための「布教」等々。

 どれもうまいことストーリーに昇華されていて、特撮ヒーローに興味がなくても楽しめると思います。いや俺は仮面ライダーいまだに観てるし隠してないけどね。

 

セトウツミ/此元加津也


セトウツミ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

セトウツミ 1 (少年チャンピオン・コミックス)

 

 川辺で男子高校生が時間つぶしに会話してるだけの漫画。ただそれだけの漫画がめちゃめちゃ面白い。久々に漫画で声だして笑ったわ。

 ギャグ漫画においてテンポのいい会話の応酬を「漫才のよう」と評することはよくありますけども、この作品は漫才のようというよりは漫才そのものを漫画にした結果こうなっています。トークが主題なのですね。

 漫才の面白さは流れや間が重要で、部分を抜き出しても伝わるものじゃありませんからこれはもう実際に読んでもらうのが一番早いです。Amazonのプレビューで最初の読み切りが丸ごと読めます。

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 といいつつちょっと引用してみたり。

 顔芸・モノローグによる脳内ツッコミ・視点交換など漫画ならではの表現を織り込みつつ、基本は淡々とした会話によるボケとツッコミ。

 あんまりお笑いは詳しくないのですが、マニア受けする変化球的な笑いではなく、最大公約数にヒットする感じの正統派だと思います。あくまでストレートなネタの数々。それで声に出るほど笑わされたのがちょっと悔しい。でも続きも買っちゃう。

*1:人物に対して変な言い方だけど、こういうのは「擬人化」の一種だと思う