リンカーンが大鎌でゾンビの首をスパスパ狩る映画を観たよ ー 最近観た映画の感想

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 タイトルだけでクソ映画だって分かるの凄いですよね。「リンカーン vs ゾンビ」。

ノー・エスケープ 自由への国境

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 メキシコーアメリカ国境の砂漠で殺人鬼に狙撃される密入国者たち。猟犬を連れ、執拗に追跡を続ける殺人鬼から逃れることができるのか? という息苦しい系のサバイバルスリラー。

ゼロ・グラビティ」の原点というアオリに惹かれて観たものの、いまいち緊張感は感じられなかったね。主人公が延々と追跡してくる殺人鬼に「疲れないのかよ!!」って突っ込んじゃってるんだけど、「お前が言うな!!」としか思わないよね。

 灼熱の砂漠で水も殆ど無い極限状態で逃げ続けてるのにずっと元気なので、あまりスリルを感じない。相手に気づかれずに頭上を取るなど、結構反撃のチャンスもあるように見えるのにただ隠れるばかりだったり。でっかい石でも落としてやりゃいいじゃねーか。

 トランプ大統領の国境政策を受けて日本での配給を決めたんだろうけど、それまで放置されてた事実からお察しというか、まあ内容はそれなりでした。

マチェーテー!!!! はやくきてくれーっ!!!!」って思いながら観ると楽しいです。

月に囚われた男

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 月面でヘリウム3の採掘任務に就いている主人公。基地にいるのは自分ひとり、話し相手はAIロボットと地球の家族とのビデオレターだけ。3年間の任期満了まで2週間、ようやく地球に帰れるというところで事故に遭ってしまう。

 で、邦題が既にネタバレなので書いちゃいますが、主人公は月に囚われてしまう、つまり地球に帰還できないのではないかという疑念が生まれる、というお話。

 これ以上は核心に迫る本気のネタバレなんで伏せますが、序盤にその疑念の根源が出現します。それに仰天してうええと声が出た。そこまで観て続きを観るかどうか決めればよいかと思います。俺はスマホいじりながら片手間に観てましたが、そこから本腰入れて観ることになりました。

 何も書けないからこれで終わりですが、面白かったですよ。100分未満と短めなのもよいね。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス

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 最ッ高!! これまで観たマーベル映画の中でも群を抜く面白さ。

 正義のヒーローと呼ぶには不真面目でテキトーな何でも屋チームが、やりたいことをやりたいようにやった結果、なんだか宇宙を救っちゃうSFヒーロー映画第二作。

 コミカルで軽妙な掛け合い、随所に散りばめられた外さない小ネタでコメディ色を強く出しながらも、ノリの良いヒットナンバーに乗せた爽快アクション、派手かつ美麗な映像、終いにはガチで泣かせにくる脚本で「エンタメ全部入り」感が半端じゃない。

 マーベル作品なのに劇場中からすすり泣きが聞こえてくるんだぜ。しかもその直前まではクスクスと漏れる笑い声だったのに、だよ。この鮮やかなコントラスト。親子愛、兄弟愛、チーム愛を全面に出してくるけれど、脱力系のギャグで包んであって決して押し付けがましくはなく。ひねくれ者でも素直に楽しめる作りが実にいい。

 俺は修羅場の真っ只中で緊張感のないやり取りをしてるシーンってのが元より大好きで、このゆるいチームにはそれがピッタリはまる。そういうコメディ要素のさじ加減が絶妙で、終わってみればただただ楽しかったという感想が残るばかり。何度でも観たい。

 唯一の悪いとこはタイトルの「Vol.2」を「リミックス」に変えやがった日本配給ぐらいですかね。絶対1から観たほうが楽しめるのに初見客の誤解を狙ったタイトル変更。配給会社が「最高に楽しめる形」で提供しないでどうするんだよ。

GANTZ:O

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 ガンツ大阪編のCGアニメ化。評判良かったので観てみたら、確かに良い映像化。

 実写に寄せすぎず、かと言ってアニメすぎもしないCGが非常にいい塩梅。ゲームのムービーシーンをそのまま1本の映画にしたような感じ。

 原作が面白いんで、上手いこと再現したらそりゃ面白いよな、という一本。所々で「銃さっさと撃てよ」と思わされちゃうのはリアル時間が流れる映像作品の難しいところですね。(漫画だとコマごとに時間の流れが異なっても脳内で補完できるので)

アシュラ

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 汚職、殺人なんでもござれ、邪悪の権化のような市長と、その傀儡の刑事。市長の犯罪を暴き、何としてでも刑務所にぶち込みたい検察官。メインの登場人物が全員人間のクズという地獄のような韓国ノワール。病気の妻のために金が必要な刑事のドギョンを使って市長は悪事の後始末をし、その証拠を握った検事はドギョンを脅迫して市長の犯罪を暴こうとする。

 市長は邪魔になる人間をためらわず消していくスーパークズ。検事は市長を検挙するために、盗聴・盗撮・脅迫と手段を選ばないこれまたクズ。板挟みになるドギョンは病気の妻のためにといいつつ、しっかり浮気をしている弁護の余地のないクズ。クズ×クズ×クズの指数演算で全員が破滅に向かっていくその様はむしろ爽快ですらある。

 全員クズというと、個人的にはいまいちパッとしなかった「ヘイトフル・エイト」を思い出しますが、本作との違いはハッキリしています。本作は登場人物がもう綿密に、丹念に、どこまでもしっかりクズであると描写され尽くしているんですね。よっしゃお前らみんな死ね、と心から思える素晴らしい構図がここにある。

 勧善などどこにもなく、ひたすら悪による悪同士の懲悪がなされるクライマックスの地獄絵図。もう乾いた笑いしか出ない。

シャークネード ザ・フォース・アウェイクンズ

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 スターウォーズの露骨なパロディ、というかそのまんまのタイトルとポスターをはじめ、いちいちツッコんでると切りがないので大半をスルーしておきますが、前作ラストで死んだと思われたエイプリル(主人公の妻)は案の定生きててサイボーグと化し、作中最強キャラになっていました。愛されすぎだろ。

 同時多発したシャークネードは属性を持つようになり、岩ネード、雹ネード、溶岩ネード、稲妻ネードと豊富なバリエーション。溶岩ネードなんかはサメが焼死しており、最早何がやりたいのか完全に見失っているあたりも最高です。

 原発を取り込んだ核ネードの緑色に発光するサメの直撃を食らうとThe Day Afterみたいなエフェクトで死ぬというノータリン極まる演出も捨てがたい。核関係なくサメが直撃したら普通に死ぬだろ、と思わずツッコんでしまいますが、それ以前に普通サメは空から降らないという点がスッポリ頭から抜け落ちてしまう点がこの映画の恐ろしいところです。開始10分で脳が完全に麻痺するようになっている。

 個人的には語るべきポイントは尽きませんが、こんなもん熱烈に薦めてるとバカだと思われるので、観ながら感銘を受けて思わずスクリーンショットを撮ってしまった画像だけ貼って終わりにしときます。

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シン・シティ 

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「シン・シティ」と呼ばれる悪徳の街で繰り広げられる3組の男女の物語。

 モノクロ映像にほんの少しだけ色が差し込まれる特徴的な画作り。アメコミ原作らしく、言われてみれば随所に見られる漫画的な演出も含め、映像作品としては申し分のない格好良さ。

 3部構成のストーリーもそれぞれに良さがあるんだけど、俺はてっきり最後に全てをまとめて収束させると思っていたもんだからちょっと食い足りなさを感じてやや拍子抜け。互いにちょっとだけ関連のある別の話が3本入ってるオムニバス映画でした。はじめからそうと知って観ていれば評価は上がったと思うので、これから観る方はそのつもりで。

おじいちゃんはデブゴン

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イップ・マン2」のサモ・ハンが最高に格好良かったので最新の主演作を観に行きました。

 かつて要人警護の任務についていた、ややボケかけのおじいちゃん。彼を実の祖父のように慕う隣人の少女のために犯罪組織と戦うことに。

「一見ただの一般人が恐るべき戦闘力を持っている」という、よくある、しかし愛されているテンプレートの作品ですが、サモ・ハン演じるディンは本気でボケかけているし、ヨボヨボしていて立ち姿もいまいちしまらない。

 だがそれがいい。「弱そうだが強い」が実に引き立つじゃないか。終盤、手負いで逃げるボスと息切れしたディンの追いかけっこにデジャヴを感じると思ったら「ロンドンゾンビ紀行」に思い当たったのはちょっと笑ってしまったけれど。

 打撃で相手を打ち倒すほどの体力がないディンは、その体重を活かしてチンピラたちの骨をポキポキ折りまくることで無力化するという珍しい戦闘スタイル。太って動きの鈍い老人による一対多という珍しいアクションが見られる、滋味あふれる一本です。

ホームレス ニューヨークと寝た男

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 52歳、元モデルのイケメン。職業はファッション誌のフォトグラファー。ブランドスーツをパリッと着こなし、颯爽と振る舞う彼はホームレスである。というドキュメンタリー。つまりただの実話。

 知人のアパートの鍵を複製し、こっそり屋上へ忍び込んで毎晩眠りにつく。スポーツクラブの会員になっているのは、シャワーと荷物置き場のため。ファッションショーで撮った写真を出版社へ売り込み糊口をしのぐ毎日。

 ポスターにもある「自由を追求したら、家は必要なくなっていた」とのキャッチフレーズから、もっと飄々と家無し生活を楽しんでいるのかと思ったら、めっちゃ人生を後悔してて辛い気持ちになるぞこれ。

 バレたらおしまいの屋上生活を思いっきり公開しているので、この映画のギャラで屋根付きの生活に戻れたのだと信じたいね。

リンカーン vs ゾンビ

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 今回紹介した10作品の中で唯一にしてぶっちぎりのクソ映画です。この文章から読み取れるのは時々こういうのを観ずに居られない性の人間は一定数いるというだけの話ですね。困ったもんです。

 南北戦争の要衝である砦がゾンビ禍に見舞われる。少年期にゾンビと遭遇し、感染した母をその手で殺めていたリンカーンは国家の危機を速やかに察知、自らの手で災いの根を絶ちに向かうのであった。

 リンカーンのそっくりさんが愛用の大鎌(折りたたみ式)で人の首をスパスパ狩るのが面白いところです。他には特に観るところはありませんでしたので観なくても大丈夫なやつです。

 わざわざこういうのを観るのは何故かといえば、何だろう、調子を整えるためというか。猫にとっての猫草みたいな。

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