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Kindleで読んだ漫画 17~20

漫画
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  • 宇宙大帝ギンガサンダーの冒険/水上悟志
  • 31歳BL漫画家が婚活するとこうなる/御手洗直子
  • にゃん天堂/うさくん
  • しあわせのかたち/桜玉吉
 買った本が400冊超えてた。 

宇宙大帝ギンガサンダーの冒険/水上悟志


宇宙大帝ギンガサンダーの冒険 水上悟志短編集 vol.3 (ヤングキングコミックス)

宇宙大帝ギンガサンダーの冒険 水上悟志短編集 vol.3 (ヤングキングコミックス)

 

 前エントリに引き続き、水上悟志。1・2を飛ばして短篇集vol.3。

 さみだれ連載終了後、アワーズに隔月で載ってた読み切りシリーズがメインで、表紙の女の子がタイトルにもなってる宇宙大帝ギンガサンダー。 

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  ではなく、こいつ。

 子供の落書きみたいなこいつが主役だなんて掲載当初は思わなかったよね。

 シリーズ一作目、「超疾走全霊兵器 己の拳!!」でブン殴られるだけの悪役。

 そして「己の拳!!」は、「正義のヒーローが全身全霊で巨大な敵をブン殴る」だけのお話。

 派手派手かつ冗長な演出で魂を込めた一撃を叩き込むヒーロー。やりたい事は分かるんだけど、面白いかこれ? って作品で、ヒーローを際立たせるためにわざと悪役をぞんざいに描いてるんだろうなー、ぐらいの印象。

 それがシリーズ最終話でようやくギンガサンダー中心の連作だった事に気付き驚愕するなど。もうタイトルで盛大にバレちゃってるから書きますけどね。

 んで「己の拳!!」を読み返してみると、おお、これは贅沢な前振りだったのか。やりたい放題だな。

 最終話「彼の旅が終わる」は短篇集「げこげこ」「ぴよぴよ」の設定まで拾った集大成となっており、そのごった煮感がむしろ痛快ですらあります。本当にやりたい放題だな!!

 人がバリボリ死ぬサイキックホラーから生まれた宇宙の脅威、ギンガサンダー。と地球の存亡を賭けた戦いを描く近未来SF。の中にはホンワカほのぼのSFが入れ子になっており。かと思えばご近所妖怪物語の龍が大帝退治に一仕事。した結果、物語は剣と魔法のファンタジーになる。

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 とりあえずポルナレフさん置いときますね。 

 実際のとこは後付けだらけなんでしょうけど、全くいい感じに繋げるもんですよ。

 水上悟志作品未読の方にも是非おすすめしたい一冊なのですが、最後に「惑星のさみだれ」の後日談が収録されているのが困ったところ。これだけは本編を先に読んで欲しいので。

 とはいえ、この短篇集は完成度が高く「最初の一冊」向きだとは思うので、読んでみて面白かったら最後の「惑星のさみだれ外伝」だけは我慢して本編に行きましょう。波長が合うなら、そういう面倒くさいことをする価値もあると思います。

 

げこげこ 水上悟志短編集 (ヤングキングコミックス)

げこげこ 水上悟志短編集 (ヤングキングコミックス)

 
ぴよぴよ 水上悟志短編集 vol.2 (ヤングキングコミックス)

ぴよぴよ 水上悟志短編集 vol.2 (ヤングキングコミックス)

 

 

31歳BL漫画家が婚活するとこうなる/御手洗直子


31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる

31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる

 

 ちょっと前に話題になった実録漫画の書籍化。

 半分以上pixivで読めるんで俺がどうこう言うより実際見てもらうのが早いです。

実録漫画 - 「■『31歳同人女が婚活するとこうなる』 1話2話」/「御手洗直子」の漫画 [pixiv]

 俺あんまりエッセイ漫画買わないんですよね。シンプルなディフォルメキャラのあるある話でスイスイ読める、で、900円。みたいな。なんか割高な感じがして。

 あと俺の観測範囲だとこういう本は何故かサブカル棚に置かれがちなのです。中身スッカスカの謎本とかと一緒に置かれてごらんなさいよ。印象悪いったらないですよ。

 その点、この漫画は内容がある程度保証されていたし、Kindleならちょっと安い。それに題材も良かった。

 婚活なんて多かれ少なかれ、自分を偽る化かし合い。プロフィールひとつ書くにしても真面目な人ほどきっと悩むと思うんですよ。そんな戦場にBL漫画家を放り込む。

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 ネタ的に語られる婚活話って相手側の濃いキャラクターの話が多くなりがちです。もちろんこの本もそういう話は満載なのですが、その前に「オタクの自分」をきちんと客観視している辺りがいい。

 自分いじりだからこそネタの投入に容赦がないし、何より俺自身が引きこもり体質なので共感すること山のごとし。自分を偽らなきゃ素敵な自己PRなんて書けねーよ。

 婚活パーティとかじゃなくて婚活サイトというのもポイントで、実際に会う以前、テキストベースのやりとりが既に面白い。

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 「これは…斬新だ…」じゃねえよ。ローレンスは何があったんだよ本当に。

 そんで実際曲が付いちゃうあたりはいかにもWEB発のコンテンツらしい流れです。

 全12+1話中、7話までが現在も公開中。書籍版が販売されても引っ込めない気前の良さも素晴らしい。半分以上を公開したままでも買ってもらえるという自信の表れかもしれません。

 Kindleはよく単行本の1巻だけ無料だったり格安で配信していますが、これは1冊の本で同じことをやってるようなもんですね。

 Amazon公式にそういうサポートをされたら俺は本の購入ペースがなお加速してしまうと思います。コンテンツの一部を試し読みとして適価で配信。続きが気になる人だけ料金を払って残りをロック解除する仕組みとか。

 折角デジタルなんだから紙にできない利便性を追求してもらいたいもんです。

 ちなみに最初に全額払わせて途中でやめる自由がないKindle連載はうんこです。何がしたいんだアレ。

 

にゃん天堂/うさくん


にゃん天堂(1) (電撃コミックスEX)

にゃん天堂(1) (電撃コミックスEX)

 

 玩具メーカーにゃん天堂。技術力不足でゲーム業界の次世代機開発競争からはドロップアウトしてしまったけれど、にゃん天堂のゲームと共に育った僕らは知っている。ゲームの面白さはハードの性能だけでは測れないと。

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  あ、駄目なパターンだこれ。

 ストーリーらしきものはありますが、基本的には開発による「こんな○○はいやだ」タイプのボケと社長ツッコミの応酬。元々短編読み切りからの連載昇格なんですが、基本スタイルはその頃と変わっていません。

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  社長はゲーム好きな良き理解者。時代遅れになろうとも、思い入れのあるゲーム事業を続けたい。開発スタッフも子供の頃からにゃん天堂のゲームを愛し、共に歩んできた、やる気に満ちた若者達。

 逆境に挫けず開発を続けるのはただただ、ちびっこ達に喜んでもらうため。ゲームの楽しさを知ってもらうため。いい話じゃあないですか。

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  それで出来上がるのがこんなゲームだから本当に碌でもねぇ。(元)シューティングゲーム「隕石パニック!!」の「青森のおじいちゃん」ルート。

 

 うさくんは水沢悦子名義の花のズボラ飯でヒットを飛ばしましたが、俺はやっぱりギャグ漫画が好きですね。しあわせももりんごの頃からやってることが全く一緒。だがそれがいい。

 個人サイトの日記を読むと分かるんですが、うさくん自身が結構なゲーム好き。ガチゲーマーではなくて一つのゲームを少しづつ、じっくりやり込むタイプ。短文の日記でも本当に楽しんでいる感じが伝わってきて俺は好きなのですが、そのじんわりとしたゲーム愛はこの漫画からも伝わってきます。

 また、同じ玩具メーカー漫画として光の大社員と印象が被るところもあります(ゲーム漫画が収録されているのは男爵校長シリーズですが)。

 おそらくどちらも作者がファミコン~スーファミ世代。そしてどちらも子供の頃に遊んだゲームの普遍的楽しさの記憶(どんなクソゲーでも一生懸命遊んだような)を土台にして描かれているように思います。

 マニア受けのネタで笑わせるゲーム漫画も俺は大好物なのですが、人に薦めるなら言うまでもなくこっち側。進め!聖学電脳研究部以下略なんか真っ当な人間には薦めらんないよね。

 何にせよ作者の「好き」が伝わってくる作品というのは良いもんですよ。

 

しあわせのかたち/桜玉吉


しあわせのかたち 愛蔵本 1巻(1) (ビームコミックス)

しあわせのかたち 愛蔵本 1巻(1) (ビームコミックス)

 

 「ファミコン世代」のお話、つづき。

 多くのファミコン世代ゲーオタの根底には「ファミ通文化」が刷り込まれていると思っています。症状が進むと「LOGiN」「EYE-COM」等、その他アスキー系雑誌も取り込み出す恐ろしい病です。

 インターネットなんて無かった「ファミコン通信」の当時、いい大人が頭の悪い文章芸を見せるメディアとしてはアスキー系がダントツだったのですよ。この辺に触れていなければ恐らく今の俺はブログなんか書いていません。

 ちなみに俺の文章はスタパ斎藤のPC道に多大な影響を受けています。だからどれもこれも同じような事しか書いてないのに度々バズってる「読みやすい文章術」などクソくらえでございますのよ。皆そんなに綺麗なテンプレ文章好きか?

 閑話休題。そんなバカ記事で彩られたファミ通文化の一角をこの「しあわせのかたち」という漫画は間違いなく担っておりました。

 キャラクターをそのまま使ったゲームパロディ漫画として始まり、ドラクエ2以降は主人公トリオ「例の3人組↓」によるスターシステムに移行。

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 病気療養と週刊化による減ページを経た後期は作者自身を主人公とした日記漫画を主体に、脈絡なく暗黒舞踏漫画等の謎連載を始めるなど何ともフリーダムな漫画になっていきます。

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 引用がまったくこの漫画の紹介になってませんが。好きなんだよ乾物くん。

 

 後の漫玉日記シリーズにつながる「しあわせのそねみ」等、長年桜玉吉の漫画を追っている人間にとってこの作品はやはり原点。

 でも今読むとゲーム漫画の方は全然面白くないのね。「全然」は言い過ぎだけど、今となっては懐かしさしか感じない。思うに当時の俺はゲームというものに対し、ゲームであるというその事実だけで心踊らせていたのですね。

 うちはゲーム関係に厳しくて、小遣いやお年玉で買わせて貰えなかったんですよね。ゲームソフトは年に1回か2回、誕生日やクリスマスだけ買ってもらえるもの。だから紹介記事や攻略記事を読んでは想像だけでそのゲーム世界を楽しみ、拡大されたドット絵キャラを見てはその動きに思いを馳せる。

 そんなガキですもの、ゲーム題材の漫画がつまらない訳がない。俺はこの漫画でゲームに対する憧れを楽しんでいたんだな。

 連載終わって20年ですか。当時の桜玉吉より年上になっちゃったよ。

 もうね、既読のおっさん以外には薦めないけど、当てはまる人は買って「あー……」ってなるが良いですよ。なろうよ。

 愛蔵本をデジタル化でわざわざ分冊にする、しかも話の途中でいきなりぶった切るという、何かと釈然としないデジタル化ではありますが。両方買ったら1冊にくっつけてくんねぇかな。

 ちなみに日記漫画になるのは2巻(2)の途中からです。

 今見たらKindleの桜玉吉作品が全部214円と225円になってました。「○○%OFF」の表記がないから価格改訂かもしんない。(訂正:カドカワ祭りとやらの期間限定セールのようです)

 「今のうちだ! 急げ!!」とか言う気はないのでお好きな方だけどうぞ。